gnuplot の xgrid つき plot の png が pLaTeX の graphicx で表示できない問題の回避

xgrid を指定して plot した gnuplotpng 形式のファイルを, graphicx で include して pLaTeX でtypeset したものを dvipdfmx で PDFにしている. 以前は問題なかったが, 現在は, PDF上でpngの部分が真っ白になることに気づいた. エラーや警告はなく, png を Preview.app で開くと正しく表示できる. 一方, PDFをAdobe Readerで開くと, エラーを含むPDFである旨の表示がでる(が, 関係あるとは断言できない).

  • gnuplot 5.0 patchlevel 0 in MacPorts
  • e-pTeX 3.14159265-p3.5-130605-2.6 (utf8.euc) (TeX Live 2014/MacPorts 2014_8)
  • graphicx 2014/04/25 v1.0g
  • This is dvipdfmx Version 20140317 by the DVIPDFMx project team, modified for TeX Live, an extended version of dvipdfm-0.13.2c developed by Mark A. Wicks.

回避策として,

arrow from x0,0 to x0,xmax nohead

複数の縦線を書くことにした.

set parametric
plot x0,t t "vertical line"

もありえたが, ふつうのnonparametric plotと重ねるには multiplot が必要になるので採用しなかった.

Mahara のファイルアップロードで「ファイルが大き過ぎます」と言われる問題の解決

Mahara http://www.mahara.orgオープンソースの ePortfolio. 従来からあるインスタンスを, 新年度に新しいユーザ集団で運用開始しようとしていたが, 2015-04-15に予定されていた 15.04.0 へのバージョンアップがぎりぎり間に合った. Mahara のアップデートに失敗したことはないが, それでも運用中にバージョンアップをする勇気はないので間に合ってよかった.

ところで, ここしばらくのバージョンでは, ファイルをアップロードしようとすると,

(ファイル名) のアップロードに失敗しました。: ファイルが大き過ぎます。詳細はあなたの管理者にお尋ねください。

と言われる. uploadedfiletoobig エラーだが, PHPやMaharaのファイルサイズ上限は十分大きくしているので, 言葉通りの意味でないのは確か. しかし, Webにはこのエラーメッセージの情報はほとんどないので, このインスタンスの, あるいはローカルなブラウザ設定の問題なのかもしれない.

解決策は https://mahara.org/interaction/forum/topic.php?id=6118 で知った.

htdocs/artefact/file/theme/raw/form/filebrowser.tpl にある

 <input type="hidden" name="MAX_FILE_SIZE" value="{$phpmaxfilesize}" />

がブラウザに正しく解釈されないためで, これをコメントアウト

<!-- <input type="hidden" name="MAX_FILE_SIZE" value="{$phpmaxfilesize}" /> -->

すればいい.

追記

Mahara 15.04 では, このファイルの位置が変化した.

Line 45, htdocs/theme/raw/artefact/file/templates/form/filebrowser.tpl

追記

Mahara 15.10 でも, このファイルの位置が変化した.

Line 65, htdocs/theme/raw/plugintype/artefact/file/templates/form/filebrowser.tpl

inbox by Google

Outlook for iOS のリリースに対抗した招待期間に, inbox by Google https://inbox.google.comに招待してもらった. メールを読む, タスク管理する, に関してはよく工夫されている. 読むときはかなり inbox を使っているが, 書くときはほぼ Gmail を使う.

現時点での不満

  • iOSの検索窓で日本語ローマ字かな変換が正常に行えない. incremental search にしようとしてるからこうなっちゃうんでしょうね.
  • Web版で, メール作成が必ず HTML メールになってしまい, plain text では送れない.
  • Web版の本体だけでは, Signature を登録しておく機能がない. Google Inbox Singnature Extension という beta の Chrome Extension がある
  • Archive ボタンはいろいろなところにあるが, 削除(ゴミ箱)操作はあまり便利なところにない

Moodle2.7 Gradebook でいう非表示項目には点数のないカテゴリの平均値も含まれる

MoodleオープンソースのLMS. 2.7は最新よりひとつ前(2014年5月)のMajor Release.

予想外に, コースの評点が特定の学生に対して非表示, hyphen, - になってしまう事象の例.

評定(Gradebook)の教員による設定において, 非表示項目(Hidden Items)を含む総計を

  • 非表示
  • 合計に含めて表示
  • 合計から除いて表示

するというオプションがある. 非表示項目とは, 例えば非表示の(教員がコースページで「眼に×」の状態にした)活動や, Gradebookで「眼にx」にした項目のこと. 評定中や評定点検中のことを考えると, こういうオプションがあるのは納得できる(課題モジュールのワークフローはこの点が徹底している). 非表示だと学生には評点がhyphenになって表示される.

ところで, いくつかの活動が1個の評定カテゴリに入っており, カテゴリの評点の計算方法が平均値である場合のことを考えよう. この状況下で, なかなか気づかなかったのだが, カテゴリ中のどの活動にも評点がない場合(学生が受験しなかったり教員が評定をしなかった場合), カテゴリの評点は0/n=0となるかと思ったら, hyphen となって, カテゴリは第1段落で言う非表示項目と見なされる. 0/0=- なのか -/n=- なのかは知らないが.

なお, 評定の教員による設定において

  • 評点のある活動だけで平均値を計算する
  • 評点のない活動はzero(または最低点)として平均値を計算する

を選択できるが, 後者を選んだ場合でも, 第2段落の振る舞いは変わらない.

結果として, 「非表示項目を含む合計は非表示」のとき, 教員がすべての採点を行い, ぜんぶの「眼にx」を解除しても, 小テストを1回も受けなかった学生は, 上位カテゴリや科目の評点が非表示になる(hyphenになる)ということが起る. 注意.

Major Release 2.8 ではGradebookが(また)大きく変わっているらしい. 要検証.

YouTube Analytics の日付はどのTimezone?

YouTube Analyticsでは, 各動画の日ごとの視聴回数や視聴時間を確かめることができる. APIもあるらしい. 日が時間軸の集計でのもっとも細かい単位. では, この日にはどの時間帯 Timezone が使われているのか?

検索で得られた情報は, 一律に Google本社の太平洋時間 PT=PST/PDT (-0800)だというもの. しかし根拠が書いてないし, Google 公式のページでもない.

Google 公式のサポートページにはユーザごとにTimezone を変更可能だとする情報があるが, これはAdwordsのアカウントの話に見える.

限定公開の動画で自ら視聴して実験してみた. 2月なのでPDTでなくPSTの時期. 16:30 JST と 17:30 JST の視聴は2つの日付に分かれて集計されたので, たしかにPSTのようだ.

MOOCs などの動画をYouTubeに置いたときに学習の履歴を解析しようとすると, 日よりも細かい統計が欲しくなる. 限定公開にして, URLを書いたページのlogを使うなど, いろいろ工夫の余地はあるが, YouTube が細かい統計を提供してくれればそれがいちばん簡単なのだが.

LaTeXのgraphicxのincludegraphicsでjpg png pdf ファイルに使えるファイル名

graphicx パッケージは, eps に加えて, jpg png pdf 形式の画像ファイル(例 ファイル名.png )を読み込むことができる. その際, あらかじめ extractbb, ebb コマンドで, bounding box の情報を記録した ファイル名.bb を作っておく必要がある.

しかし, ファイル名.bb を確かに作った上で

\includegraphics{ファイル名.png}

したのに, platex すると

! LaTeX Error: Cannot determine size of graphic in ファイル名.png (no BoundingBox).

というエラーになることがある. ファイル名.bb が壊れているのか確認し, 試行錯誤した結果, 画像ファイル名.png が figure.svg.png のように"."を複数含む場合にこうなるとわかった. extractbb, ebb は figure.svg.bb を作るが, graphicx はこのようなファイルからbounding boxを取得できないようだ.

\ProvidesPackage{graphicx}[2014/04/25 v1.0g  Enhanced LaTeX Graphics (DPC,SPQR)]

での話.

Google Groups for Work の階層化(親子,部分)グループにおける権限の継承

Google Groups for Work には, グループを階層化する機能がある.
http://d.hatena.ne.jp/hig3/20120407/1333758594

以前は, 子グループを作成するときに親グループ1個の名前を指定する方式だったが, 現在は, 親グループへのメンバー追加として, 子グループのアドレスを追加する方式になっている(ということは多重継承=複数の親を持てるようになったのか? 未実験). ちなみに, loopを作ろうとするとそのたびに検証されて拒否される.

階層化グループがあったときに権限は親から子に継承されるのか? もちろんメッセージは親グループに投稿したメッセージは子グループにも渡されうるはずだが. 2個の矛盾しそうな記述を発見.

If you share content with a group that contains another group, the members of the sub-group will have the same access to the content as the parent group.

Use groups to share content - Google Apps Help

Groups that are nested do not inherit the permissions of the group they are nested in. For example, Region A, B, and C will not inherit the permissions of the larger group.

Add a group to another group - Google Apps Help
  • 親グループ=a group=parent group=the group they are nested in=larger group
  • 子グループ=another group=sub-group=groups that are nested=Region A,B, and C

これらは実は矛盾していなくて, 別の権限のことを述べているのだろう. 前者は Drive や Calendar をGroupで共有したときのコンテンツに対する権限の話(これにはカスタマイズの余地はなさそう. 嫌なら各子グループと共有せよ). 後者は Groups における投稿やmoderationに対する権限の話(各子グループの権限は親グループ内でカスタマイズ可能). そう思うと, 自然な仕様.