Mac 用の OS X 10.11 El Capitan がリリースされた.
El Capitan にアップグレードすると, MacPorts もmigrateする(実質的に El Capitan 対応版を reinstall する)必要があるのだそう. それでもいくつかのパッケージは壊れている.
インストール済みの MacPorts やその他のソフトウェアをだましだまし使っていく*1場合*2, 影響の大きい変更は, ヒラギノフォント群が /Library/Fonts/ヒラギノ角ゴ Pro W?.otf から /System/Library/Fonts/ヒラギノ角ゴシック W?.ttc になったことかも(ファイルは1対1対応ではない). 特に, Macのフォント管理機構を経由せず, これらのフォントファイルを直接使用するソフトウェアの場合に影響があると思われる. 例えば, MacPorts の TeXLive 版の dvipdfmx で, ヒラギノの OTF(Opentype Font)形式フォントを texmf tree 下の HiraMinPro-W3.otf などに symbolic link してフォント埋め込みに使用していた場合,
dvipdfmx:warning: Could not locate a virtual/physical font for TFM "rml". dvipdfmx:warning: >> This font is mapped to a physical font "HiraMinPro-W3.otf". dvipdfmx:warning: >> Please check if kpathsea library can find this font: HiraMinPro-W3.otf dvipdfmx:fatal: Cannot proceed without .vf or "physical" font for PDF output...
などと言われてPDFに変換できない. 日本のメンテナの中には, この変化をBetaのときから認識して, 対応を進めていた方もいらっしゃるようで頭が下がる.
このヒラギノOTF形式フォント問題への対症療法としては, ライセンス的にグレイだが, Yosemite 以前の /Library/Fonts/*.otf をバックアップ-リストアする(.ttcと共存させる)と, 一時しのぎにはなるかもしれない.